小学校時代、じんたんは超平和バスターズのリーダーだった。
今は高校1年生だけど、学校にも行かずに毎日ゲーム三昧。
なんでも１番、仲間たちからも慕われていて、平和のために街中を駆け巡った過去は見る影もない。
仲間だったぽっぽ、あなる、ユキアツ、鶴子だって、みんな変わってしまった。
暗澹たる毎日を無駄に消費し続けるじんたんの前に現れたのは、超平和バスターズのアイドル・めんまだった。
めんまはあのころと変わらない純真な目でじんたんに、とあるお願いを叶えてほしいと言う。
めんまの願いをかなえるため、超平和バスターズが再び動き出す・・・！
人は誰しも変わっていってしまいます。
変わらないものなんて何ひとつありません。
人が変われば、人づきあいも変わります。
成人式で小学校の旧友に再会しても、はじめはどこかよそよそしい雰囲気が流れるものです。
当時はすごく仲良くしていた友人でも、しばらく会わないだけで絆が消えてしまったように感じることだってありますよね。
特に、どちらかが大きく変わっていれば、空白の期間を埋めるのも容易ではありません。
どうしても今生きている社会に重きを置いてしまい、記憶の中にあるかつての関係には、なかなか戻れません。
小学生のころは、小さな社会が生活のすべてです。
突発的な奇行や無知を繰り広げていることもあります。
分別もなく、大人の目から見れば残酷なことだって平気でしてしまいます。
しかし罪の意識はありません。
大人になってから後悔することもあるくらいです。
じんたんだってあなるだって、現在の彼らとは似ても似つかぬ幼少期を送っていますよね。
超平和バスターズが変わらずに仲良しであり続けると信じていた幼いめんまが、不登校になった高校生のじんたんを見てどう思ったでしょうか。
恥ずかしい部分まで既知の仲だったならなおさら、じんたんは変わってしまった今を見られたくなかったのでしょう。
歳を重ねるにつれて、過去はだんだん美化されていくように思います。
大失態の記憶だって時間を共有した仲間と集まれば、酒の肴になるものです。
そのためには、失敗を乗り越えて笑い話にできる覚悟を持たなければなりません。
死んでしまったら終わりです。
死んでなお生きている人に影響することはできません。
めんまもいなくなってしまいましたが、間違いなくじんたんたちとすごし、同じ時を過ごしてきました。
でもじんたんたちは、めんまの記憶に蓋をして、最初からいなかったことにすることだってできます。
それでも彼らはめんまのために集まり、自分をさらけ出してめんまを想いました。
死んでいった人が生き返ることはありませんが、ときどき思い出して、懐かしむことで、寂しくなくなるのかもしれませんね。
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